メイラックスの大量摂取の影響とは

 

耐性とは、薬を飲みはじめたときは効果があったのに、しだいに薬の効果を感じにくくなることをいいます。メイラックスも、この耐性をもっているため、いつのまにか服用量が増えていたというケースがよくあります。

 

「薬がないと不安だけど、こんなに飲み続けてもいいのだろうか」と心配するまえに、メイラックスを大量に飲むと、どんな悪影響があるかを知っておきましょう。

 

メイラックスの致死量は?

ドラマや小説などで、睡眠薬を大量に飲んで自殺するストーリーがよくありますよね。そのせいか、薬をたくさん飲めば死んでしまうと思いがちですが、実際はどうでしょう。

 

動物 LD50-経口
マウス

5,506mg/kg(♂)
6,777mg/kg(♀)

 

↑はマウスのLD50(半数致死量)の数値です。半数致死量とはその量を服用すると半数が死亡するという指標になりますが、マウスの場合、体重1kgあたり5,000mgものメイラックスが必要ということがわかります。

 

人間の体重はマウスより重いので、LD50としては少なくても数千錠という量を飲まないと足りないということになります。つまり、基本的には致死量に達することはほぼないと言えるのです。

 

小分けにして飲んだとしても、とちゅうで寝てしまうかもしれません。仮に、どうにかして致死量分を飲みきったとしても、生き残る可能性は5割ほどで、確実に命を絶てる薬ではないのです。

 

つまり、処方されたメイラックスを、いっきに30錠くらい飲んだとしても、直接死につながることはほぼありません。どんどん服用量が増えてしまい「このまま死んでしまうのではないか」と過剰に心配する必要はありません。

 

依存や副作用には注意が必要

簡単に死亡する薬ではないとはいえ、大量に飲めばなんらかの影響はでてきます。メイラックスは副作用が少ないとは言われていますが、まったくないわけではありません。長期間に大量に服用すれば、深刻な依存症や後遺症がでることがあります。過去には、抗不安薬の過剰摂取によって、意識障害や呼吸困難など、生命にかかわるケースも報告されています。

 

これらの副作用は、短期間で改善するものではありません。呼吸が苦しい、意識がもうろうとする、ふるえがおきるなど、長期にわたってつらい症状に悩まされます。時間をかけて、がまん強く治療するしかなくなってしまうのです。

 

メイラックスを多量に飲みすぎたときの対応は?

メイラックスを飲みすぎた場合、対応は二通りあります。まず、意識がはっきりしている場合なら、横になって薬が抜けるまで安静にしましょう。薬を吐かせる必要はありません。吐くことで食道から出血することがあるからです。つぎに、意識がはっきりしない、様子がおかしいと感じた場合は、すぐ救急車を呼びましょう。救急搬送されたあとは、胃を洗浄したり、点滴で血液中の薬を薄めるなどの処置が必要となるため、メイラックスを大量に服用したことを伝えましょう。

 

胃洗浄をするには、鼻から胃まで管を通すため、かなり苦しい処置になります。その管をつかって生理食塩水を胃に流しいれ、吸い出すといった作業をくり返します。また、活性炭を投与する場合もあります。活性炭は、腸のなかで薬とくっつき排出されますが、この作業もくり返しおこなわれます。

 

メイラックスで死に至る可能性が低いことを、本人や家族が認識することが、大量摂取を防ぐことにもなります。それでも、大量に飲んでしまう心配があるなら、薬の管理を家族にまかせるのが良いでしょう。